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'05 ARTA NSX #8

MAKER:EBBRO
MODEL No.:693
SIRIAL No.:
DRIVER:D. ITOH、R. FIRMAN

 一時はGT500クラスの中でもその素性の良さを充分に発揮したNSX。しかしながらエンターテイメントに重点を置くGT選手権においては、各車をイコール・コンディションにするという名目で、ミッドシップ・レイアウト・ハンデや前面投影面積ハンデ等、NSXに足枷をはめました。そこでホンダ陣営は'04年、それまで封印していたエンジンのターボ化を決意。C32B、V6のNAエンジンからC30A、V6ターボエンジンにスイッチしたのでした。しかしこのターボエンジン、いざ蓋を開けてみるとライバルと比べて明らかにパワー不足で、Ver.2と呼ばれるものが第5戦で搭載されるまでは、苦戦が続く事になります。幸いそのツインリンクもてぎでエプソン・NSXが優勝して、久しぶりにNSXが表舞台に復帰してきました。
 明けて'05年、レギュレーションの変更によりミッドシップ・ハンデが無くなり、前面投影面積のハンデも軽減され、NSXへの足枷は緩められました。加えてホンダは日産のフェアレディZに倣ってNSXのホモロゲモデル、NSX TYPE R-GT(5,000万円)を5台発売し、GTマシンの全長、全幅(レギュレーション一杯の2,000mm)の拡大を可能にしました。こうしてレイアウト的に厳しかったエンジンルームも適正化が図られ、ボディサイドのエアインテークも拡大、全長が拡大された事により、リアウィングも後退されました。また、フロントフェンダー後端のエアアウトレットも拡大されたお陰で、ノーズから進入した空気の抜けが良くなり、結果的にNSXはダウンフォースの高いニューマシンとして生まれ変わりました。そして、ターボ車であることに変わりはないものの、ベースエンジンはC32Bに戻されました。
 また、チーム体制も強化されました。それまでNSXを使うチームは横の繋がりがあるとは言え、基本的には個々に運営されていました。しかし、このS-GT元年、TAKATA童夢とARTAを「Team Honda Racing」としてワークスチームとする事を決定。総監督に鈴木亜久里氏、監督に童夢の中村卓哉氏を迎えてワークス色を強めました。
 さて、いざシーズンが始まってみると、やっぱりZやスープラ勢に対してパフォーマンスが劣るようで、エンジンはパワー不足、ピッチングは激しい等、開幕戦こそARTAが4位に入り健闘する(上が潰れただけ!?)ものの、第2戦の富士ではエプソンの8位が最高位と、再び低迷の予感が・・・(涙)。そんな不安な状態で迎えた第3戦。セパンサーキットでのラウンドに、ホンダはARTA NSXに新開発のNAエンジンを搭載して復活!以後全車にNAエンジンが搭載されたNSXは、スープラ、Zとの激しい三つ巴のチャンピオン争いを展開させるのでした。
 左のモデルはエブロ製。'05年の前半に出場していたARTA NSXのターボ仕様です。拡幅されてカッコ良くなったボディに、鮮やかなARTAのオレンジが映えます。正直、この年のNSXは、ダウンフォースを増やす為に出っ張ったリアバンパーが凄くカッコ悪いので、あまり好きではないのです。いくらなんでも、あのリアオーバーハングは長過ぎでしょう。ですが、それさえ目を瞑れば、もともとGTレース仕様化に伴う拡幅でベース車輛の間延びしたリアセクションが相殺されていましたが、今回のワイド化でさらに迫力が増して良い感じです。

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