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'06 CALSONIC IMPUL Z #12
SUZUKA 1,000km WINNER

MAKER:EBBRO
MODEL No.:834
SIRIAL No.:
DRIVER:B. TRELUYER、K. HOSHINO、J. DUFOUR

 既に時代遅れの感があるスープラの開発に苦戦するトヨタ、伝家の宝刀ターボを手懐けるのに苦労するホンダと比較して、熟成の進んだZを投入し有利だと思われていた日産は'05年、予想以上に苦戦を強いられます。ストレートスピードでは他の2台に大きく水を空けられ、その差はそのままレース結果へと結びつきました。結果、日産は2年連続シリーズチャンピオン獲得を達成する事ができませんでした(チームチャンピオンは獲得できたけど、アレは・・・)。
 こうした背景から、積極的に'06年仕様の開発をする必要が出てきたニスモは、最高速度の向上と空力性能の向上に主眼を置いた開発を実施。1エンジン2レース制が採用され耐久性が要求される中、吸排気系からボア×ストローク、圧縮比に至るまで徹底的な見直しが図られました。また、もともと旋回性能の高いZでしたが、ブレーキング時のノーズダイブ、加速時のノーズリフトでもダウンフォースの変化量が少ないような空力パッケージが目指され、'05年最終戦から導入された巻き込むようなリアフェンダー後端が継続して採用され、フロントフェンダー上部後端は後ろに行く程下がり、リアウィングへの整流を促す垂直板が付けられました。その結果3〜4%の空力向上が図られた'06年仕様のZは、それまでの高い旋回性能はそのままに、よりタイヤに優しいマシンへと生まれ変わりました。
 こうして完成した'06仕様のZは、ニスモの2台と、それまでのインパル、ハセミに加え今シーズンから新たに日産チームの一員になった近藤レーシングを含めた3つのサテライトチームに1台ずつが支給されてシーズンを闘いました。開発が遅れていると思われていたトヨタのSC430に出鼻を挫かれる形でスタートした'06年シーズンでしたが、23号車が2位を獲得。今期初めてシリーズの1戦に加えられた伝統の鈴鹿1,000kmレースでは、星野一義率いるチーム・インパルがレギュラードライバーのB. トレルイエと星野 一樹に、J. デュフォアを加えた3人体制でポール・トゥ・ウィンを達成しました。一方、開幕戦で2位を獲得したニスモの23号車は第8戦オートポリスで優勝する等、ポイントを重ねて最終戦まで優勝争いを演じますが、結果的には鈴鹿1,000kmでの失格によるノーポイントが響き、タイトル奪還の夢は消えました。
 左のモデルは'06年の鈴鹿1,000kmで優勝したカルソニック・インパルZでエブロ製。GT-Rの頃はカルソニックの目の覚めるような青色の再現に凄く不満がありましたが、'04年仕様のZから、発色が一気に良くなりましたね。'06年仕様の特徴である前後フェンダー後端の処理も上手く表現できており、鈴鹿1,000km仕様の特徴であるバンパーに追加されたライトも良い感じ。モデルの完成度も高いと思います。このモデルを手にすると、星野一樹の涙を思い出しますねぇ・・・。

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