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'88 BMW E30 M3 #39

MAKER:MINICHAMPS
MODEL No.:430 882039
SIRIAL No.:
DRIVER:M. KETTERER

 '82年、FIAは車輛規定を、それまでのグループ1、グループ2といった数字によるグループ分けから、アルファベットによるグループ規定へと変更しました。これに伴い、それまでグループ2規定で争われていたツーリングカーレースはグループAによるレースへと発展。基本的に「12ヶ月間に5,000台が生産」された市販車をベースに争われるレースですが、「500台以上が作られたエヴォリューションモデル」での参戦も可能となり、排気量別に2.5リッター以上のディビジョン1、1.6〜2.5リッターのディビジョン2、1.6リッター以下のディビジョン3によって争われるようになりました。
 この新しいGr.A規定で争われるようになったヨーロッパのツーリングカーレースがETC。そのETCのディビジョン2にBMWのモータースポーツ部門であるM社が持ち込んだのが、BMW E30 M3でした。
 E30型3シリーズをベースに各部の強化、軽量化を行い、ブリスターフェンダーを大型化、トランクリッドのハイデッキ化、前後エアロパーツを装着したボディの中には、M1に搭載されていた6気筒のM-88を4気筒にカットした2,302cc、DOHC16バルブのS14型エンジンが搭載されました。
 ETCで快進撃を続けるM3は、世界選手権へと発展したWTCを始め、各国のツーリングカーレースで活躍するようになりますが、そんな中ドイツで始まったのが、DTM(Deutsche Tourenwagen Meisterschaft)でした。'84年から開催されたDTMは、ドイツ国内のレースではありましたが、メルセデス、オペル、アウディ等が挙って参戦し、細かな最低重量規定やハンデウェイト制の導入が成功し、レースは常に拮抗。その激しいバトルから人気を博し、BMWも'92年一杯で撤退するまで、メルセデスやアウディと激しいレースを繰り広げていました。
 左のモデルは、そんな黎明期のDTMに参戦していたBMW E30 M3の39号車で、ミニチャンプス製。ドイツのリキュールメーカーの1つである、JAGERMEISTER(イエガーマイスター)がスポンサードしていたマシン(ちなみにイエガーマイスターとは、「ハンティングマスター」という意)。このマシンは、'88年のRd.5と6にしか参戦していない(しかも2戦共リタイア)んですが、「BMW=イエガーマイスター」という強烈な印象があるのは、'92年のDTMに出ていたM3やSTWで活躍した320iの印象が強いからでしょうか?
 ミニチャンプスのミニチュアカーの第一弾は、'91年に発売された、'90年のDTMのアウディV8クワトロで、その後M3等も市販されていくんですが、このミニカーは'02年になってから追加されたモデル。ツーリングカーらしいシンプルな造形は大変好感が持てます。

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