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'94 CALSONIC SKYLINE R32 JGTC #1

MAKER:EBBRO
MODEL No.:44188
SIRIAL No.:
DRIVER:M. KAGEYAMA

 JTCが消滅した後、使い道のなくなったGr. Aマシン(というかGT-R)の車輛やパーツを再利用する場所を確保する為に企画されたJGTC(All Japan Grand Touringcar Championship:全日本GT選手権)。JTCが消滅した後に'94年から始まったJTCC(Japan Touring Car Championship)が、ワークスが主体のFIAの定めるクラスII規定によるスプリントレースであるのと較べ、JGTCは、どちらかと言えばプライベーターを対象とした草レース的な雰囲気のあるレースでした。
 '93年のシリーズスタート年は、JAFの定めるN3規定を取り入れたJGTC。ところが、参戦台数2台(GT1クラス:Gr. AベースのR32 GT-R、GT2クラス:N2ベースのS13シルビア)、と、出走台数が集まらず(レース成立条件が「2台以上」であった為、辛うじてレースは成立)、JSS(JAPAN SUPER SEDAN)に間借りする形で開催全9戦中、開催4戦(内不成立1戦)という惨憺たる状況でした。結局、シリーズ成立条件が「全3戦以上開催」と緩かった為、辛うじてシリーズは成立し、JGTC初年度は、影山 正彦がタイトルを獲得しました。
 翌'94年、興行的成功を目指してGT-Aが設立され、クラス分けやウェイトハンデ制度等、現在まで続く基本的なレギュレーションのベースが制定され、JGTCは本格的に始動しました。
 その'94年に出場したGT-R、基本的には前年仕様と大差ないので、駆動方式は4WDアテーサE-TSのままで、ミッションも5速。エンジンはリストリクターによる制限もあり、600ps以上を出していたGr. A末期よりも低かったようです。影山 正彦のドライブするGT-Rと袖山 誠一のドライブするコクピット館林GT-Rは4WDのN3仕様のままでしたが、ブリスターフェンダーの拡大に伴い、より太いタイヤを履く事が可能となった事もあり、長谷見 昌弘のユニシアジェックスや鈴木 利男のZEXELスカイラインは駆動方式をFRに変更し、ミッションもXトラック6速に変更されました。また、飯田 章がドライブするジョンソンスカイラインも第3戦からN1仕様エンジンを搭載した4WD仕様で参戦しました。
 このように、'94年までのGT-Rはまさにシリーズ黎明期のマシンらしく、非常にバラエティに富んだ仕様となっていましたが、やはりどの仕様も手探りの状態だったようで、この年シリーズを制したのは、1位1回、2位2回、4位2回と、コンスタントにポイントを稼いだ影山 正彦で、2年連続のタイトル獲得となったのでした。
 左のモデルは'94年のJGTCに出場、タイトルを獲得したカルソニックスカイラインでエブロ製、いわゆる「LEGEND OF JGTC」シリーズとして発売されたものです。黎明期のJGTCは車種のバラエティが多いものの、「モデル化」という点では不遇な時期ですから、このエブロの企画自体は大変評価できる事だと思います。が、このパッツンパッツンなタイヤは何とかならんのか!!この頃のマシンのタイヤは決してツライチではなく、実際、このGT-Rもボディと較べるとタイヤ自体はかなり奥に入ってますし、そもそも結構キャンパーつけてます。現行マシンのモデル化の時に使ってるタイヤと同じパーツを使ってるんでしょうか?良くもまぁ、これで発売したもんです。「LEGEND OF JGTC」シリーズこそ、ホントに好きなコレクターが対象になるんですから、もう少し考えて欲しい所です。

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