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'05 RAYBRIG NSX #100 LATE VERSION

MAKER:EBBRO
MODEL No.:765
SIRIAL No.:
DRIVER:S. PHILIPPE、J. DUFOUR

 '04年のターボ化に伴い、戦力が大幅にアップするかに見えたNSX。しかしC30A、V6ターボエンジンは期待される程パワーを発揮することができず、またターボ化による補機類の追加はマシンの重量バランスを悪化させ、結果、NSXは思わぬ苦戦を強いられます。
 明けて'05年、ホンダはNSXのホモロゲモデル、NSX TYPE R-GT(5,000万円)を5台発売し、これをベース車輛とする事によってレイアウトの最適化を図りました。こうして完成した'05仕様のNSXは、前評判が高かったものの、いざ他車と走行してみると相変わらずのエンジンパワーの無さと大きくなったピッチングに悩まされます。このピッチングはボディ拡大に伴うダウンフォース量増大が原因とされ、サードダンパ−の追加等、早急に対策が取られましたが、エンジンパワーの低さは如何ともし難いものでした。しかし、ホンダは'05年シーズン開幕当初から、ターボエンジンからNAエンジンへの再換装も視野に入れた開発を行っていたのです。
 第1戦、第2戦を消化した時点で、ホンダ陣営はターボエンジンに見切りをつけ、NAエンジンへの換装を決定。セパンでの第3戦において、HONDA RacingのARTA NSX(♯8)にのみ先行してNAエンジンを搭載しました。メンテナンスが遅れた事から、船便ではなく空輸でセパンに送られたNA仕様のNSXに搭載されていたのは、'03年まで使用されていたC32Bの発展型で、ターボエンジンと共に並行開発されていた軽量バージョン。NA化に伴い補機類が取り除かれた事で重量バランスも改善され、またインタークーラー用のサイドインテークは美しいラインの造形で塞がれ、エンジンルーム内に空気が進入しない事により、整流効果が高められ、結果、リアのダウンフォースが増大していました。
 セパンに登場した8号車は金曜日から決勝のフリー走行まで全てのセッション(もちろん予選も)で最速ラップを叩き出し、ここでホンダの大英断が正しかった事が立証されました(決勝2位)。
 翌第4戦から全車がNA化されたNSXは、遂に第5戦、ホンダのホームコースであるツインリンクもてぎでレイブリックNSXTAKATA童夢NSXが1、2フィニッシュ。思えば前年ターボ仕様のNSX(EPSON NSX)が初優勝をしたのもこのツインリンクもてぎでしたが、NAエンジンに再換装されたNSXが初優勝を飾ったのもこのサーキットとなりました。
 左のマシンは、ツインリンクもてぎでNA仕様NSXとして初優勝を飾ったレイブリックNSX、チーム国光の100号車です。今年からメンテナンス委託先をM-TECHに変更したチーム国光が、'99年5月以来6年振りの勝利を獲得しました。エブロのNSXはどうもフロントセクションが分厚くて、折角のNSXのデザインを表現しきれてないと思いますが、その辺りは今回も相変わらず(涙)。でも、NA仕様の特徴である塞がれたサイドのインテークのラインは上手く造形されてます。残念なのはリアフェンダー上の白い楕円部分のデカール処理で、重なった部分だけ色が変わっちゃってる事と、マフラーがターボ仕様のままだという事。ターボ仕様ではエンジンルーム内の熱を逃がす為の配管がマフラーに繋げられていた為、見た目上出口4→2の配管だったのですが、NA仕様では熱処理の心配が無いので単純な2本出しなのです。つまりこのNA仕様のモデルでは、ターボ仕様のパーツをそのまま流用しているという事です。まぁ、ここまで見る人ってあまりいないんだろうけど・・・。

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