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'91 AUDI V8 DTM #46

MAKER:MINICHAMPS
MODEL No.:400 911046
SIRIAL No.:1 of 2,400 pcs.
DRIVER:W. ROHRL

 カーレースの車輛規定が、それまでのグループ1、グループ2といった数字によるグループ分けから、アルファベットによるグループ規定へと切り替わった'82年。これに伴い、それまでグループ2規定で争われていたツーリングカーレースはグループAによるレースへと替わっていきました。
 この新しいGr.A規定で争われるようになったヨーロッパのツーリングカーレースがETCですが、この発展に伴い各国でもGr.Aによるレースが開かれるようになりました。そんな中、ドイツで開催されるようになったのがDTM(Deutsche Tourenwagen Meisterschaft)でした。
 ドイツの自動車メーカーであるアウディがこのDTMに本格参戦するようになったのはメルセデスやBMWから大分遅れて、'90年から(プライベータのアウディ80GLEは除く)。アウディ200のボディに4リッターV8エンジンを搭載した、後のA8のルーツとも言えるV8クワトロを投入しました。アウディとクワトロシステムと言えば、ラリーフィールドでの活躍が思い出されますが、アウディワークスはWRCがGr.Aにより争われるようになると1年で撤退しており、この頃にはアウディ90クワトロでIMSA-GTOクラスで優勝する等、サーキットレースでその素性の良さを活かし始めていました。
 '90年にDTMに参入したV8クワトロは、ライバルのBMW M3やメルセデス190Eが980kgの最低重量の中、442psを発揮し、クワトロシステムを搭載する為、1,280kgと最低重量に大きなハンデを受けていましたが、元F1ドライバーのエース、H-J. シュトゥックのドライブで、アヴィスで開催されたRd.7、Rd.8を皮切りに、全22戦中8戦で優勝。シリーズタイトルを手に入れます。
 アウディワークスにとって2年目となる翌'91年には、前後にスポイラーを装着し正常進化したV8クワトロを投入し、F. ビエラの活躍により24戦中10勝を獲得して2年連続でシリーズタイトルを獲得します。しかし、その後厳しくなるレギュレーションに翻弄されたアウディは、'92年シーズンの途中、ニュルブルクリンクでの第6戦を最後にDTMからの撤退を決めたのでした。
 左のモデルは'91年のDTMに参戦したアウディV8クワトロ。ワルター・ロールがドライブした46号車で、ミニチャンプス製です。今から思えば、フロントにオーバーハングしたエンジンを搭載するV8クワトロは、前後の重量バランスの点では大分不利だったハズですが、それでも優勝しちゃうって事は、やっぱりクワトロシステムは凄かったんでしょうねぇ。
 ご存知の通り、ミニチャンプスのモデル第一号は'90年のDTMのアウディV8クワトロで、'91年仕様も当時発売されていましたが、今回紹介するモデルはどうやら新金型(あるいは金型改良?)っぽいです。当時のモデルと較べると、ドアノブの形状が違うし、パーツもライトレンズの形状やフロントリップスポイラーを吊るすバーの有無等、今回発売されたモデルの方が、大分精悍なイメージを出してます。そうそう、何故か紙箱に貼られているシールには、「Audi V8 DTM 1990」と書かれています。「1991」の間違いですね。

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