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'96 ADVAN BP NSX #100

MAKER:EBBRO
MODEL No.:674
SIRIAL No.:
DRIVER:K. TAKAHASHI、K. TSUCHIYA

 純国産のスーパー・スポーツカーとしてデビューしたNSX。そのNSXはアメリカのIMSAやドイツのADAC GT-CUP等の参戦を経て、'94年からはショーカーの制作を本業とするTCPが制作したNSXによりセミワークス体制でル・マンに参戦、'95年にはチーム国光のNSXがGT2クラスを制しました。
 その頃、日本国内では'93年からひっそりとスタートしたGT選手権が徐々に注目を集め始めていました。それまで4WD、FRの2種類が混在したスカイラインGT−RはFRに一本化され、'94年途中から参戦のスープラも'95年からは本格的に力をつけ始め、GT1、GT2クラス(現GT500、GT300クラス)共にバラエティに富んだ車種が、接戦を繰り広げるようになったのです。
 そのJGTCに1台のNSXが参入してきました。持ち込んだのは高橋国光氏が率いるチーム・国光。'96年のル・マン同様、あくまでもプライベータとしての参戦です。ホンダに縁のある国さんは、兼ねてからNSXによるレース参戦を熱望していたのでした。ドライバーとして国さんと共に闘うのは、国さんを恩師として仰ぐ土屋圭市氏。それまでポルシェ911(964RSR)でGT選手権に参戦し、'94年からNSXでル・マンに挑戦し続けていた2人が、GT選手権にもNSXで参戦するという形になったのです。
 参戦車輛はル・マンに出場したTCP製のGT2仕様で、これをこの年からクラス名称が変わったGT500クラスにエントリー。これは、「ル・マンに参戦した車輛ならば、JGTCにも参戦できる」という間口の広いJGTCならではのレギュレーションによるものです。本来はポルシェのGT2を誘致する為のレギュレーションだったのだと思われますが、ル・マンGT2仕様ならば、リストリクター径と車重は比較的自由度が高い反面、タイヤ幅が2インチ細くなるというデメリットもあります。
 メインスポンサーにGr.A時代から縁が深く、'94年にはチーム・国光のポルシェのスポンサーでもあったアドバンが再び復活し、赤・黒に塗り分けられたチーム・国光のNSXですが、この年「黒船襲来」と言われ、シリーズを席巻したマクラーレンF1 GTRには遠く及ばず、スープラ、GT-Rの国産ターボ勢にも全く歯が立たず、クラス7位が最高(オールスター戦を除く)。シリーズを通したチーム部門でもクラス10位に留まりました。この状態を陰(?)で見ていたホンダ陣営は、'96年10月にそれまでJTCC用アコードの開発で成功を収めていた無限×童夢によるNSX-GTプロジェクトを発足を発表。翌'97年から、NSXは真のN-GTマシンとして後まで語られる空力パッケージングへの道を歩み始めるのです。
 左のモデルは、チーム国光としてJGTCに初めて参戦したNSXの100号車でエブロ製。'96シーズンのチーム国光のNSXは、ラウンドによって数種類のバージョンがあるようですが、今回モデル化されたのは開幕戦仕様のようです。ぶっちゃけ、ちょっと前に発売された'95年ル・マン仕様のカラーリング違いと言っても過言ではありません。違いと言えばワイパーの取り付け位置と運転席の位置くらい。でも、ホントはそのワイパーや運転席の位置も、開幕戦ではル・マン仕様と全く同じハズなんです。どうやら開幕戦仕様とRd.3以降のマシンの異なる仕様の2台を参考にして作っちゃったようで、2台がチャンポンになってます。これは明らかに考証ミス。まぁ、個人的にはアドバンカラーだというだけでOKだったりするんですが・・・(爆)。

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