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'06 RAYBRIG NSX #100

MAKER:EBBRO
MODEL No.:802
SIRIAL No.:
DRIVER:S. PHILIPPE、S. HOSOKAWA

 '05年シーズン序盤、失敗作のターボにさっさと見切りをつけて再びNAエンジンを搭載し、速さを取り戻したNSX。これには通常のNSXと比較して前後のオーバーハングを拡大し、全幅も拡大されたホモロゲモデルのNSX TYPE-R GTの発売というのも大きな要因の一つと言えるでしょう。
 NSXの最大の特徴と言えば、「ミッドシップレイアウトによるバランスの良さ」というのが挙げられますが、これは諸刃の剣とも言えるようで、フロントエンジンのマシンと較べてリアヘビーなレイアウトは、リアタイヤに必要以上の負荷がかかり、結果フロントタイヤとのバランスを失うという状態に陥っていました。これは逆に言えば、フロントタイヤに荷重をかけるのが難しいという訳ですが、コレ故に、NSXは他メーカーが前後とも同幅のタイヤを装着する中、フロントに細いタイヤを装着する事しかできなかった訳です。フロントタイヤが細いとコーナリング時の初期レスポンスに優れるという利点があるものの、キャパシティが低い為、トータルでみるとコーナリング性能が低くなってしまいます。「ミッドシップレイアウト=高旋回性能」という図式が、市販車よりも遥かに高い次元のレーシングカーでは当てはまらなくなってしまっていたのです。NSXはこの高い旋回性能を手に入れる為、フロントタイヤの幅広大径化を計画。フロントタイヤのサイズを従来の310/30R18から、後輪と同様の330/40R18に変更しました。もちろんタイヤサイズを太くするだけでは、よりフロント荷重(面圧)がかかり難くなります。そこで車輛の重量バランスを前進化。太くなるタイヤを格納する為に拡幅されたフロントフェンダーは、フロントのダウンフォースの増加にも寄与し、これにより空力中心もフロント寄りに変更されました。結果、拡幅大径化されたタイヤの性能を充分に発揮する為のフロント荷重を手に入れたNSXは、再び高バランスを手に入れたのでした。
 こうして登場した'06年仕様のNSXは、タイヤマネージメントに幅が出た事もあり、シーズンを通して大活躍。18号車がRd.2、8号車がRd.4、100号車がRd.7、32号車がRd.9と、出場する全ての車輛が優勝するという快挙を成し遂げます。
 左のモデルは'06年のレイブリックNSXの100号車でエブロ製。全NSXが優勝を経験した'06年シーズン、レイブリッグNSXは、ツインリンクもてぎで優勝し、前年からもてぎで2連勝。また今年は最後までシリーズタイトルを争い、チーム国光大活躍の1年でした。去年のカラーリングもカッコ良かったですが、今年のはまた一段とカッコいいですねぇ。エブロのNSXと言えば、毎年毎年フロントセクションの厚みがやたらと気になるもんです(苦笑)が、'06年仕様のNSXはフロントタイヤサイズの拡幅大径化に伴いフロントフェンダーが拡大された事により、モデルでもそのフロントの厚みにより拍車がかかったような気がしないでもなかったりして・・・。う〜ん・・・。アルミステッカーでの処理とかは良くできてるんですがねぇ・・・。

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