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'07 BANDAI 00 DUNLOP SC430 #35

MAKER:BANDAI
MODEL No.:0152350-1800
SIRIAL No.:
DRIVER:N. HATTORI、P. DUMBRECK

 チューニングメーカーのBLITZから独立した平岡寿道氏が、レース用エンジンと車体のメンテナンス会社として興したKRAFT。設立当初からフォーミュラ・ミラージュやF3のメンテナンスを担当していたクラフトは、'93年にN1耐久、そして'94年になるとGT選手権に参戦するようになりました。当初はドライバーに福山英朗を迎えてGT1(現GT500)クラスに80スープラで参戦していましたが、'96年以降はトヨタのサポートを受けてGT300に参戦。当時のトヨタの戦略的導入車(で大失敗)のキャバリエや某マンガで人気が再燃したAE86を投入するなど、話題性に富んだ活動をしていました。
 そして'02年、クラフトは満を持してGT500クラスへとステプアップ。'03年からは震災による影響でモータースポーツから遠ざかっていたダンロップのワークスチームとして機能するようになります。
 '04年にはそれまでのプロジェクトμから冠スポンサーをイエローハットへとスイッチ。そして'05年からはバンダイを冠スポンサーとする34号車を加えた、2台体制になりました。
 翌'06年になると、冠スポンサーはバンダイのみとなり(イエローハットはハセミに乗り換え)、1台体制となりますが、第3戦富士スピードウェイで念願の優勝を手に入れます。
 '07年になると3年目を迎えたスポンサーのバンダイは、マシンカラーリングに話題性を盛り込みました。「バンダイ」と言えば「ガンダム」を思い浮かべる方も多いと思いますが、'07年仕様のSC430のカラーリングには、それまで多くのガンダム作品に関わってきたメカニックデザイナー&イラストレーターのカトキハジメ氏によるデザインを施したのです。カトキハジメ氏デザインの立体物(プラモとかね)と同様に、リアウィンドウに燦然と輝く「Ver.K
a」の文字。それまで以上にバンダイの色をより濃く感じるこのカラーリングはしかし、わずか4戦で変わる事になります。菅生での第5戦からは、10月からTV放映が開始される「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」のプロモーションを兼ねて、メカニックデザイナー、海老川兼武氏がデザインした、主人公機の「ガンダムエクシア」をモチーフとしたカラーリングになったのです。これに伴い、車名も「BANDAI 00 DUNLOP SC430」に変更するという力の入れようです。もっとも、力が入っているのはカラーリングだけではなく、この菅生ラウンドからクラフトは待望の'07年仕様のSC430へとスイッチすることになりました。
 ZENTの所でも書いた通り、この年のS-GTはNSXの独壇場で、SC430勢はフロントオーバーハングの延長に伴う、前後空力バランスの悪化に苦しめられていました。その対策として、シーズン中にフロント、リア共にフェンダーの形状を大幅に変えて試行錯誤が繰り返されました。そんな中でも、「SHOGUN」と呼ばれる新型のリアフェンダーは効果が大きかったようですが、「前後のバランスを如何にサーキットに合わせるか」という点において、'07年のSC430勢は苦労していたようで、'07年仕様を手に入れたクラフトも例外ではなく、決勝ではトップ10圏内に入るのがやっとという、残念な結果となってしましました。
  左のモデルは'07年の第5戦以降に登場したバンダイ 00 Dダンロップ SC430で、バンダイ製。ダイキャストミニカーではなく、バンダイが新たに展開し始めた1/43の組み立てキットです。接着剤が不要で、塗装済みのお手軽なキットと言う事で、発売前から話題性が高かったアイテムですが、いざ蓋を開けてみたら、デカールの質が悪くてすぐ割れるし、塗装に艶はないし、チリは合ってないし・・・という散々な内容。ディスプレイベースが付属されていますが、ビス止めじゃなくて、単に置くだけというのも×。ブレーキディスクやキャリパーが未塗装なのもどうかと・・・。
 エブロから発売されているバンダイSCでは、ドアに貼られたシャアザクのロゴマークが版権の関係で再現されていないという事もあり、これならその辺が再現されているという点で期待の一品だったんですが、こんなデキなら、他のマシンは買う価値が全くないかも。

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