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'09 KEIHIN NSX #17

MAKER:EBBRO
MODEL No.:44179
SIRIAL No.:
DRIVER:T. KANEISHI、K. TSUKAKOSHI

 '07年、第5世代となるNSXを投入し、まさに「NSX最強!」のシーズンを送ったホンダ陣営。ところが翌'08年には、この成功を受けて特別性能調整で50kgのウェイトを搭載するハメに。この年は、新旧両規定のイイトコ取りで開発されたGT-Rが、圧倒的な強さを示してシリーズを席巻したこともあり、結局NSX勢5回のポールポジションを数えるものの、優勝は18号車がRd.5菅生で記録した1回のみという、苦しいシーズンを送りました。
 そして'09年。S-GTは、コストダウンと性能の均一化、そして空力性能の抑制による安全性の確保を目的とした新規定を本格的にスタートさせました。駆動方式をFRへ統一し、Fニッポンと共用が可能な90度V8、NA、3.4リッターエンジンを採用するこの新規定でしたが、世界的な景気後退の影響により、トヨタ以外の2メーカーは新規定に則ったマシンを用意することができませんでした。
 ホンダは、一時はFRマシンの製作も行っていたものの、経済状況を理由に断念、'08年のマシンをベースに一部を新規定に適合させるという方針を採りました。Fポン用として既に開発されていた3,400cc、V8、HR09Eエンジンは、ホイールベースを延長しない限り、'08仕様のNSXのフレームには組み込むことができないという理由で採用を断念。3,500ccまで排気量が上げられていたNSX-GTに搭載されていたV6、NAのC32Bエンジンの排気量を、新レギュレーションに適合するよう、ストロークを短縮して3,400ccまで減らしました。一方でフラットボトムをフロント車軸前方350mmまで延長したり、リアウィングの取り付け位置を変更したりと、NSX-GTで採用可能な新規定については、甘んじて受け入れるという姿勢を貫きました。本来ならば3メーカーが足並みを揃えなければいけない中で、新規定のマシンを用意できないという苦い状況を、ホンダが如何に真摯に捉えていたかの表れでしょう。
 こうして登場した'09年仕様のNSX-GTでしたが、特認条件として想定していたよりも厳しいハンデを背負わされる事になり、また、それまで空力マシンとして開発されてきたNSXにとって、新規定により空力に強い制限が入ったのは思いの外影響が大きかったようで、前半戦は苦しいレースが続きます。中盤戦以降、徐々に表彰台に上がる回数が増えたものの、最終戦を前にして優勝したのは、Rd.7の富士(8号車)の1回のみ。そんな中、最終戦を前にした10月23日、ホンダはこの年の最終戦をもって、13年間に渡るNSXでのGT参戦に終止符を打つ事を発表します。そのNSX最後のレースとなったツインリンクもてぎ。ホンダのホームコースでARTA NSXがポール・トゥ・ウィンを達成し、参戦106戦、ポールポジション50回、優勝37回を数えたNSXの引退レースを有終の美で飾ったのでした。
 左のモデルは'09年のKEIHIN NSXでエブロ製。この年、KEIHIN Real Racingチームとしては、チームオーナーである金石 勝智選手が鈴鹿700kmで現役引退となった事と、メインスポンサーが変わった事が大きなニュースでした。前年までの赤いボディから一転、ケーヒンがメインスポンサーとなった事で、美しいブルメタ×シルバーのツートンカラーとなった17号車。個人的にはケーヒンと言えば2輪系パーツメーカーのイメージが強いけど、実際は2輪、4輪を問わず、燃料系パーツは元より、ミッション、空調、電装系等の幅広いパーツを供給するホンダ系最大手のメーカーで、今までメインスポンサーになってなかったのが不思議なくらいです。
 さて、モデルの方、NSX最後の年ですが、やっぱりエブロのフロントボッテリは治りませんでしたね。ブルメタは凄く綺麗に再現してるんで、ホントに勿体ないです。
 そういえば、NSXの引退記念にツインリンクで5台横並びに撮影した写真がありますが、エブロなら絶対アレを再現した5台セットとか販売すると思ってたんですが、出てませんね?

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